2022/06/20topics&NEWS, 校長室から
在校生の皆様へのメッセージ
学習の目的は、「自己実現」ではなく「社会貢献」です。人間は、多くの仲間達と時間や空間を共有し、役割を分担して生きています。
だから、共生する人々を競争相手とし、自分の欲望をより多く実現するためではなく、 共生する人々を仲間とし、社会の一員としての自分の役割を果たすために学習するのです。
誰かより多くのものを獲得するために学習するのではなく、少しでも誰かの役に立つために学習するのです。
自分の希望することを実現した時の達成感も、幸福ではありますが、誰かの必要に応えることができた時の充足感は、より大きな幸福です。
自分のための「努力」は、自分が諦めれば止めることができます。しかし、共に生きる仲間のための「努力」は、自分の都合では止められません。
だから、本校生としての三年間、懸命に学習して、確かな知識と技術を修め、 様々な体験を通じて、思考力・判断力・表現力を磨かなければならないのです。
全ての本校生を、卒業後も主体的に学習し続けることのできる人間、多様な個性を持つ仲間達との協働作業を営むことのできる人間、即ち「18歳の大人」として卒業させることが、本校の役割であると考えます。
全ての人間が、それぞれの立場で各自の役割を果たすことで「社会」は成立しています。
本校生としての3年間は、自分の個性を見極め、相応しい仕事や役割を見付けて、それを果たすために必要な様々な「力」を身に着け蓄えるための期間なのです。
全ての卒業生が、各々の立場から「社会」即ち共生する仲間達に貢献することで、共生する仲間から「必要な人間」と認められ、より大きな幸福を得ることを切望します。
浦和学院高等学校
校長 石原 正規
校長 石原 正規